COLUMN

インタビューやコラムなど

「色んな性があることをわざわざ学校で教える必要はない」

Saya 和さんは、「母親が離れてしまうことを強制される社会は根本的に間違っている」というお話しをよくしてくださいます。子育てという点でいうと、近年LGBT理解増進法の成立により、性教育において革新的な、色んな性のあり方があることを積極的に教えるアプローチが進んでいます。

松居和 わざわざ教えなくていいと思う。人類が誕生して以来ずっとあったものですし、皆知っている。日本はトランスジェンダーが人間国宝になる国でもあります。例えば、坂東玉三郎さん。歌舞伎の女形は、必ず一人は人間国宝になる。

Saya 日本はもともとそういう国なんですね。

松居和 日本は、もともと非常に寛容な文化を持っている。今も、テレビを見ていると、そういう方たちが沢山出演している。マツコ・デラックスさんとか、IKKOさんとか、尾木ママとか。
 日本語には、男性の言葉と女性の言葉があるので、男性が女性の言葉を使ったとたんに、カミングアウトなんです。日本語のようにカミングアウトがはっきり出る文化圏はそんなにありません。英語圏とは違って、日本語は、最初から性別による言葉の違いがあります。ちなみに、そういう方々は、一般的にですが、男性も女性の立場も主観的に理解できますから、芸術活動に向いているんです。

Saya 和さんから芸術という言葉が出たので和さんのバックボーンをご紹介させて頂きます。
和さんは、「ママがいい!」のご著書で有名なように、日本の教育現場、特に保育や家庭の問題の専門家として、メディアはもちろん、学会、PTA組織などで多数のご講演をされています。また、尺八奏者として世界的に有名で、スティーブンスピルバーグ監督やジョージルーカスのアメリカ映画に参加されていた経歴をお持ちです。
映画製作のためにアメリカに長く滞在し、そこで、アメリカにおける学校教育の危機、家庭崩壊の現状を目の当たりにしたことが、現在の活動のきっかけになっているそうです。アメリカの状況を教えて頂けますか。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。